皮膚の下にできた、ころっとしたしこり。粉瘤(ふんりゅう・アテローム)かもしれません。粉瘤のしくみと、当院での日帰り手術の流れ・費用・手術のあとの過ごし方をまとめました。ご来院の前にお読みください。

当院での粉瘤の手術は、健康保険が使えます(このページの金額は3割負担の目安です)。

粉瘤(ふんりゅう)とは

  • 皮膚の下にできた「袋」に、角質や皮脂がたまっていく良性のできものです
  • 塗り薬や飲み薬では、袋はなくなりません。治すには、手術で袋ごと取り出します
  • 袋が破れて炎症が起きると、赤く腫れて痛むことがあります
  • 小さく落ち着いているうちに取ると、傷を小さくしやすくなります

取り出したできものは、病理検査(顕微鏡で細胞を見る検査)で確かめ、後日結果をお伝えします。

日帰り手術の流れ

いつすること
① 診察しこりの状態を拝見します。手術の前には、エコー(超音波)で、しこりの形・大きさ・深さや、まわりの組織との位置関係を確かめます。そのうえで、手術の方法と日にちを決めます
② 手術の日局所麻酔で行います。麻酔の前に、麻酔クリームや麻酔テープで皮膚の感覚を鈍くします(効くまで約1時間)。局所麻酔は予防接種くらいの痛みがありますが、手術中はほとんど痛みを感じません。
手術の日は、ご自身で車や自転車を運転しないでください(ご家族の送迎か、公共交通機関で)
③ 2〜3日後傷の確認と消毒。このあとは、ご自宅で傷を洗い、軟膏とガーゼで保護していただきます
④ 約1週間後抜糸(手術の内容によっては2週間後以降)
⑤ 1・2・3か月後傷あとの経過を診察します(1か月目の診察までは、どなたも必須です)

「取りたい」とお決めいただいてからご来院いただくと、当日の診察がスムーズです。

傷の長さと、縫い合わせ方

  • できものを丸く切り取ったまま縫うと、両端が盛り上がって目立ちます。そのため、皮膚のしわに沿って細長く縫い合わせます。傷の長さは、できもののおよそ3倍になります(単純縫合)
  • 背中など、皮膚が強く引っぱられる場所では、近くの皮膚を少しずらして縫う「皮弁法」を使うことがあります。傷の長さはできものの1.5〜2倍におさまり、傷が広がりにくく、へこみにくくなります

くわしくは皮膚の縫い合わせ方についてをご覧ください。

費用の目安(3割負担)

  • 1回あたり 約10,000〜30,000円(病理検査代を含みます)
  • ほかに、診察料・検査代・お薬代などがかかります

※できものの大きさや場所、縫い合わせ方によって変わります。保険の種類によっても変わります。

手術の前に知っておいていただきたいこと

  • 保険の手術は、同じ部位では1か所ずつです。顔と背中のように部位が違えば、2か所を同じ日に手術できます。同じ部位の2か所目は、3か月以上あけてからになります
  • 採血:25歳以上の方、または25歳未満で持病のある方・お薬を続けて飲んでいる方は、手術の前に採血が必要です。半年以内の採血の結果があればお持ちください(ない場合は、手術の日に採血します)
  • お薬:飲んでいるお薬がある方は、お薬手帳をお持ちください。血をサラサラにするお薬も、手術の前にやめる必要はありません
  • 妊娠中の方は、原則として手術はできません。妊娠中・授乳中の方は、必ずお知らせください
  • 服装:着替えやすい服でお越しください。頭や顔の手術なら帽子、首ならストールなど、ガーゼを隠せるものがあると便利です

手術の日の準備は、手術を受ける患者様へ(動画つき)にまとめています。

手術のあとの過ごし方

  • 手術の日と翌日は、ご自宅で安静にお過ごしください。食事やトイレ以外は横になり、短い時間でも買い物などの外出は控えてください
  • 傷のまわりを、タオルに包んだ保冷剤で冷やすと、腫れや内出血が軽くなります(手術の日は、寝るまで1時間に20分以上が目安)
  • お風呂は、手術の日と翌日は控えてください。傷をぬらさなければ、シャワー・洗髪はできます
  • 抜糸のあとは、保湿・日焼け止め・こすらないの3つを続けてください。傷あとの赤みや硬さは1〜2か月目がいちばん目立ち、3か月目ごろから少しずつ落ち着いていきます

手術の主なリスク

  • 出血、感染、傷あと、色素沈着、一時的な赤みや腫れが出ることがあります
  • 同じ場所に再発することがあります

当院の粉瘤の症例

ほかの症例は症例紹介をご覧ください。

よくあるご質問

Q. 粉瘤は、取らないといけませんか?
良性のできものなので、すぐに取らなければいけないものではありません。ただ、お薬では治らず、炎症を起こすと腫れて痛むことがあります。小さいうちに取るほうが、傷を小さくしやすくなります。
Q. 手術の時間は、どのくらいですか?
手術そのものは約20分です(大きさや場所によって変わります)。麻酔クリームが効くまでの約1時間を含めて、時間に余裕をもってお越しください。
Q. 傷あとは消えますか?
完全に消えるわけではありませんが、細い線になるように縫い合わせます。目立たなくなるまでには個人差があり、半年から1年ほどかかります。
Q. 粉瘤が2か所あります。同じ日に取れますか?
部位が違えば(顔と背中など)、2か所を同じ日に手術できます。同じ部位の2か所目は、3か月以上あけてからになります。

※治療の効果やかかる期間には、個人差があります。
※金額は目安です。保険の種類や、当日の検査・お薬の内容によって変わります。