眼瞼下垂手術のご案内
眼瞼下垂手術(眉下切開術)の診察・手術をご希望の患者様は以下をお読みください。
【手術方法】
①余剰皮膚切除術
まぶたの余ってたるんだ皮膚などを切除する手術です。
当院では、加齢性眼瞼下垂の場合、眉毛下での手術を第一選択としています。
まぶたに切開を加えないため、不自然な仕上がりになりません。

②挙筋前転術
上まぶたのたるんだ挙筋(筋肉)と腱膜(筋肉の土台)を瞼板(まぶたの内側にある軟骨のような組織)に縫い付けて短縮し、余ったたるみを切除する方法です。
一時的に目はぱっちりとしますが、まぶたの重たさは十分に改善できません。
そのため、①の眉毛下の手術を行い、まぶたの改善が不十分な人は、①の手術から半年後に②を行います。
【眼瞼下垂手術:保険診療と自費診療の違いについて】
眼瞼下垂(がんけんかすい)の治療には、「保険診療」と「自費診療」の2種類があります。当院では患者様のご希望や将来的な目元の印象、術後の経過を重視し、最適な方法をご提案しています。
その主な違いと、当院が提供する自費診療のトータルケアについて説明します。
【主な剥離・処理する層】
- 皮下脂肪:皮膚のすぐ下にある脂肪。やわらかく浅い層です。
- 眼輪筋(筋肉):目のまわりを囲んでいる筋肉。たるみや厚みの原因になります。
- ROOF(ルーフ):眼輪筋のさらに奥にある脂肪。特に眉の真下や目尻にボリュームがある人に多い層です。
- 眼窩内脂肪:まぶたの深部にあり、まつ毛の上にふくらみとして感じる脂肪。目頭〜目尻まで広がっています。

1. 治療の目的と「手術の深さ」の違い
一番大きな違いは、まぶたのどの層まで処置を行うかという「手術の深さ」です。
- 保険診療:視界の改善が主目的(浅い層の処置)
上まぶたの余った皮膚を切除し、被さった皮膚を持ち上げて視界を広げることが目的です。主に「眼輪筋(がんりんきん)」の上の表面的な皮膚のみを扱う、比較的浅い処置となります。
- 自費診療:機能改善と美しさを両立(深い層の処置)
皮膚だけでなく、その下にある筋肉・皮下脂肪・眼窩隔膜(がんかかくまく)まで丁寧に処置します。眼窩隔膜を切開し、骨膜に脂肪を固定するなど、深い層から構造を再構築します。
【なぜ「深い層」の処置が重要なのか?】
ここで知っておいていただきたいのが、「目袋(脂肪のふくらみ)」のメカニズムです。
- 目袋の正体: 下まぶたに脂肪のふくらみ(目袋)が出るのは、脂肪を包んでいる「眼窩隔膜」が緩み、内側の脂肪が前に押し出されることが原因です。 実はこの症状は下まぶただけでなく、上まぶたでも同様に起こっています。
- 皮膚で隠れているだけ: 上まぶたでふくらみが目立ちにくいのは、「下がってきた皮膚」によって隠されているからです。
保険診療で表面の皮膚だけを取り除くと、これまで隠れていた脂肪のふくらみが表面化し、薄着の方がお腹の脂肪が目立つような「ボコッとした」目の腫れぼったさを感じやすくなります。自費診療では、この根本原因である「眼窩隔膜」や「脂肪」を適切に処理するため、すっきりとした目元を目指せます。
2. 術後の持続性と「再発」への配慮
「できるだけ長く良い状態を維持したい」というご要望に対しても、処置の深さが影響します。
- 保険診療: 表面の皮膚のみを扱うため、奥にあるたるみや脂肪の重みは残ります。そのため、経過とともに再度まぶたの下垂を感じる可能性があります。
・ 自費診療: 脂肪や筋膜といった「深部構造」からしっかり整えるため、長期的な持続性が期待できるのが特徴です。
3. 手術の効果を高める「ボトックス注射」の併用
眼瞼下垂になると、無意識に額の筋肉(前頭筋)を使って眉を持ち上げて目を開こうとする癖がつきます。これが続くと額に深いシワができ、表情が不自然になるだけでなく、手術後の経過にも影響します。手術後に眉が本来の位置へ下がることで、再びまぶたが被さったように見える現象が起こることがあります。

資料① 一見、手術前・手術後で変化が少ないように見えます。

資料② 実は「眉の位置」が大きく変化しています。手術で目が開きやすくなったことで、額の力が抜け、眉が本来の低い位置に落ち着いた結果です。
この症例では、眉下の皮膚を可能な限り切除しています。これ以上の切除は「目が閉じにくくなる(兎眼)」という機能的リスクを伴うため、皮膚の切除だけで全てを解決するには限界があります。

資料③ 手術直後はぱっちりと目が開いていても、半年が経過すると、眉の位置が下がることによって再びまぶたが被さってくるケースがあります。これは額の筋肉の、使い方の変化によるものです。
当院の自費診療プランでは、手術前のボトックス注射(額)をセットにしています。
- 傷跡が早く、きれいに治る: 額がリラックスすることで、まぶたの傷口に余計な力がかかりません。赤みや腫れが早く落ち着き、傷跡が目立ちにくくなる効果が期待できます。
- 「まぶたの重たさ」の再発を予防: 手術で目が開きやすくなると、眉の位置が自然に下がります。あらかじめボトックスで眉を下げた状態で手術を行うことで、術後に「眉が下がってまた皮膚が被さってきた」と感じるトラブルを予防します。
※ボトックスは筋肉の緊張をゆるめるお薬です。注射後2週間で効果が安定するため、手術の約2週間前に行います。効果は約3ヶ月でゆっくり消えるため、ずっと残ることはありません。(効果の表れ方や持続期間には個人差があります)
※当院では、効果はしっかりと出しつつ表情が不自然にならないよう、医師が一人ひとりに合わせて調整します。
4. 術後のダウンタイムへの配慮
自費診療では、手術中のお冷やしによる内出血予防や、極細の麻酔針の使用など、「いかに術後の腫れや内出血を抑えるか」という点に徹底的にこだわっています。
内部構造から丁寧に処置を行うため、結果としてダウンタイムが比較的軽く済む傾向にあります。
5.自費プランについて
手術だけでなく「術後経過を安定させるためのトータルケア」をセットにしています。
目的は大きく3つです。
- 腫れを長引かせない: 術後はむくみや一時的な炎症が出やすくなります。これらを速やかに落ち着かせることで、回復をスムーズにします。
- 赤み・炎症をコントロールする: 術後のデリケートな肌状態を整え、経過の満足度を高めます。
- 色素沈着を予防する: 摩擦や炎症による色素沈着を防ぎ、肌の回復をサポートします。
【術後ケア自費セットの内訳】
- 回復をスムーズにする施術
- ダーマ(6回): 肌の代謝を促し、術後の回復を助けます。
- エレクトロポレーション(4回): 肌を鎮め、デリケートな時期の肌コンディションを整えます。
- 肌を保護し安定させるスキンケア
- Fジェル(1本): 施術後の肌を保護し、健やかに保ちます。
- デイリーPD / RCクリーム: バリア機能をサポートし、肌を安定させます。
- エニシーグローパックCL+(2箱): 回復期の肌を整え、潤いを与えます。
- 内側からの健康維持
- ワカサプリC+D(3箱): 術後の健康維持に必要な栄養を補給し、回復を支えます。
- 仕上がりを安定させるための準備
- 額のボトックス: 術後に額の力が傷にかからないようリラックスさせます。
- 術前採血: 安全に手術を行うための詳細なチェックです。
- リジュビュー注射
サーモンのDNAから抽出された「ポリヌクレオチド」を主成分とする肌育注射です。
肌の自生力を高め、ダメージを受けた肌コンディションを整える効果が期待できます。 術直後は麻酔が効いているため、痛みを感じることなく処置が可能です。
6. 費用と選択の目安
| 項目 | 保険診療 | 自費診療 |
| 主な目的 | 視界を広げる(機能回復) | 視界の改善 + 美しさ・持続性 |
| 費用(目安) | 3割負担:約40,000〜50,000円 | 以下の各プランをご参照ください |
| 仕上がり | 皮膚の被さりは改善される | 段差が少なく、自然ですっきりする |
| 再発リスク | 内部の重みの影響で、可能性あり | 深部から固定するため、抑えやすい |
【自費プラン価格(税込)】
- 通常価格:550,000円
事前ボトックス・術前採血・術後ケアセット全て込み
(採血:血液像、一般生化学、血糖、感染、凝固、亜鉛、銅、ビタミンD)
※抜糸後は、1か月後・2ヵ月後・3か月後に診察に来院していただきます。
- セミモニター価格:440,000円
事前ボトックス・術後ケア用品(エニシーグローパックCL+1箱、Fジェル1本)
(※写真不要・感想アンケート協力あり)
- モニター価格:385,000円
事前ボトックス・術後ケア用品(エニシーグローパックCL+1箱、Fジェル1本)
(※おでこ〜鼻下の写真協力・感想アンケート協力あり)
※モニター様・セミモニター様の抜糸後は、1か月後・2か月後・3か月後・6か月後に、診察に来院していただきます。
【重要:副作用・リスクについて】
眼瞼下垂手術には以下のリスクを伴う可能性があります。
- 腫れ、内出血、左右差、感染、ドライアイ、一時的な閉瞼不全、再発など。
【まとめ:どちらを選べばいいですか?】
- 「とにかく視界を良くしたい、費用を抑えたい」という方は、保険診療が適しています。
- 「見た目のスッキリとした印象や持続性を重視したい」「ダウンタイムを抑え、傷跡もきれいに治したい」という方は、自費診療がおすすめです。
当院では、患者様のお悩みやご予算に合わせて、最適な治療計画を一緒に考えてまいります。詳細はカウンセリングでご説明いたします。
【眼科受診のお願い】
手術をより安全に行い、術後も快適に過ごしていただくため、事前に眼科での専門的なチェックをお願いしています。
まぶたの手術をすると、目の開きが良くなることで、これまで隠れていたドライアイの症状が表面化したり、一時的に見え方のバランスが変わったりすること(視力の変化)があります。
術後に『見えにくい』『目が乾く』といった症状が出た際に、それが手術による影響なのか、それとも元々あった性質なのかを術前に把握しておくことが、適切なケアを行うためにとても重要です。
万が一、術後に目のトラブルが起きた際、術前のデータがないと原因の特定が難しくなってしまいます。
リスクを最小限に抑え、患者様に安心して手術を受けていただくための大切なステップですので、ぜひご協力をお願いします。
ご希望の方には紹介状をお渡しします。
近隣の眼科で「視力・眼圧・ドライアイ・眼球運動」の精査を受けていただきます。
【手術後の安静について】
「手術を受ける患者様へ」をお読みください。
手術当日と翌日の2日間は必ず安静が必要です。
2日間は寝てお過ごしいただける日で、手術のご予約をお取りください。
手術後は、体と同じように目も安静にすることが大切です。
携帯電話やテレビを見ると目が疲れ、腫れが出やすくなります。
安静期間中はできるだけ目を閉じて、しっかり手術部位周囲を冷やしながら休んでください。
ご帰宅は、タクシーか送迎を依頼してください。
公共交通機関をご利用される方は、10分以上歩くことはお避け下さい。
遠方の方や送迎の依頼が難しい方は、近隣のホテル泊もご検討ください。
消毒日の後からは、元の日常生活を送っていただけます。
眼瞼下垂のご相談は、看護師のカウンセリングもご案内しております。
自費手術と保険手術で迷われている方などご相談ください。
(月)(木)の9時30分~14時です。
ホームページのお問い合わせフォームより、お知らせください。


