耳垂ケロイド手術症例

左耳垂のケロイドに対し、耳介形成術と皮弁作成術を行った症例です。
ケロイドは3cm大以上と大きく、一部耳介を含めて切除し、耳介再建を行いました。
手術1週間後に抜糸し、その後1週間テーピングを行いました。
当クリニックでは、術後の創傷治癒を促すため、漢方薬を処方しています。
柴苓湯(さいれいとう)と治打撲一方(ぢだぼくいっぽう)の2種類を処方しますが、本症例では肝機能がやや高めだったため、柴苓湯のみ処方しました。
柴苓湯は傷のむくみや腫れを抑え、ケロイドを予防します。
ケロイド体質の方は、柴苓湯を手術後6か月ほど内服します。
ホクロなどの皮膚腫瘍切除より再発の可能性が高いため、内服をきちんと継続することが大切です。
手術2か月後、左耳垂に硬さがありケナコルトを注射しました。
ケナコルトは、ケロイドや肥厚性瘢痕の症状を改善する局所ステロイド注射です。
瘢痕は傷の治癒過程で過剰に組織が生成されることで起こります。
細胞や血管の成長、炎症を抑制することで、瘢痕の硬化や拡大、赤み、かゆみを減少させ柔軟性が向上します。
症状を改善させることが目的であり、傷痕を完全になくすことはできません。
注意点としては、注射で脂肪が萎縮することにより凹みがでたり、注射部位の皮膚が薄くなったり、色素沈着が生じることがあります。
ケロイドは、創傷治癒過程で炎症が持続し、組織の異常な増殖が生じることによって赤く盛り上がっていく疾患です。
ニキビやピアスの穴などのごく小さな傷から発生することも多く、発症には遺伝や体質も関与していると考えられています。
痛みやかゆみ、ひきつれ感を伴うことがあり、目立ちやすい見た目であるため、精神的な負担が生じることもあります。
当クリニックでは形成外科専門医が丁寧な治療を行っています。


